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「老後に2000万円必要」、報道で始めたのは「節約」。でも住居費はなかなか節約できない?

最近話題になっている「老後2000万円」問題。この報道後に、エアトリが調査したところ、7割以上が特に
「何もしていない」ことが分かった。行動に移した人では、「節約」に向かった人が多いのだが、「老後の
2000万円」に向けて、何を始めると良いのだろう。

「老後に2000万円の貯金」報道後、7割超が何もしていない

以前にもSUUMOジャーナルの記事でこの件を取り上げ、この報道に対して筆者は驚かなかったと書いた。
老後を年金だけで暮らせるとは思っていないからだ。

エアトリが10代~70代の男女959名に調査したところ、過半数の56.2%が「老後に2000万円の貯金」報道に
ついて「以前からそうなると思っていた」と回答した。やはり、老後資金の蓄えが必要と予想していたこと
が分かる。一方で、「焦りを感じた」という回答も23.1%あった。

次に、この報道後に何かを始めたかどうか聞いたところ、74.2%が「何もしていない」と回答した。前項目
で「焦りを感じた」と回答した人に絞っても、68.0%は「何もしていない」と回答している。逆に何かを始
めた人では、「節約」という回答が最も多く、全体で14.2%、焦りを感じた人で19.4%だった。

報道後に何かした人の多くは「節約」、でも住居費は削れない?

「節約」を始めた人の節約方法を聞くと、男女で違いが出る結果となった。男性では、「趣味に利用するお
金の削減」64.6%、「日用品に掛かる費用の削減」59.5%、「旅行回数の削減」48.1%の順だったが、女性
では、「食事に掛かる費用の削減」73.7%、「日用品に掛かる費用の削減」68.4%、「休暇中の外出を控え
る」54.4%の順となった。どうやら、女性は回数の多いものをこまめに節約し、男性はお金の掛かるものを
ドンと節約する傾向が見られるようだ。
では、節約できないものはあるだろうか?
節約を始めた人に、どうしても節約できないものを聞いたところ、男女ともに「住居」(男性:35.4%、
女性:38.6%)を挙げた人が最多だった。一方で、それ以降は男女で違いが出て、節約意識については男女
差があることが浮き彫りになった。

たしかに、持ち家であれ賃貸であれ、住居費用は必ずかかる。住居費用を抑えるということは、例えば家の
広さが狭くなったり、通勤先から遠くなったりといった影響を受けるので、節約しづらいものになるのだろ
う。ただ、住宅ローンを払い続けている人で、借りたときより金利が低くなっている場合は、借り換えや繰
り上げ返済をして金利を削減することはできる。住宅ローンの見直しは、常に頭に入れておいてほしい。

老後の貯蓄に向けて何を始めるべき?効果があるのは?

さて、「報道後に何かを始めたか」の調査結果を見ると、何かを始めた人では「節約」→「経済やお金に関
する勉強」→「投資(資金運用)」→「副業」の順に多かった。

公表された調査結果では回答者の年代が不明なので、年代別の傾向は分からないが、「節約」や「投資」で
効果を出すには時間がかかる。若い世代であれば、少しずつでも時間をかけることで、まとまった金額を生
み出すことができるだろう。一方、中高年で既にまとまった資金がある場合は、投資による効果が小さくて
も元金が大きければ増える金額も大きくなる。とはいえ、投資にはリスクが付き物。年代が高い人ほど安定
運用の割合を増やす必要があるので、利回りの良いものにつぎ込むのはNGだ。

また、既に年金を受け取る年代になっていて、貯蓄が不足している場合は、節約や投資よりも働くことで
「収入を得る」ことが貯蓄を増やす近道になる。また、若い世代でも、家計に貯蓄ができる余裕がないなら
副業などで「収入を得る」必要があるだろう。最近では、副業を認める企業も増え、仕事をシェアする仕組
みなども整ってきた。何より、副業を通じて多様なスキルを身に着けることが、その後のキャリアアップに
も影響するだろう。

年齢や現在の家計の状況、受け取れる年金(見込)額などによって、「老後の貯蓄」に向けて始める効果的
な準備が変わってくるのだが、年金制度もたびたび変わるし、投資商品や労働環境も変わっていく。つまり
は、いくつであっても「経済やお金に関する勉強」を始める必要があり、かつ、常にし続けることが前提と
なるだろう。                              「SUUMOジャーナル」